切削、研削加工における面粗度の悪化やキズによる不良。規定の品質基準をクリアするため、このような問題が発生している加工現場や品質管理に
関わる方は神経を尖らせているのではないでしょうか。
工作機の精密な精度を必要とする加工品質に直結するこの問題は、現場の改善テーマとして重要視しているお客様も少なくありません。
予定加工数に達していなくても規定面粗度を超え、頻繁な刃物交換が発生しています。
チップコンベア等の切粉回収装置では回収しきれない微細なスラッジがクーラントタンク内に滞留、その微細スラッジがクーラント液と一緒に流れ、ワークに掛かることによって、面粗度の悪化に繋がっています。
クーラントタンク内に原因となるスラッジが混入してしまったら、速やかにスラッジを回収する必要があります。
面相度の問題を解決していくには、刃物や砥石そのものの材質や 形状の変更することによる改善。または、切削速度や送り量を変更する などの技術的なアプローチによる改善などで進めることが多いかと思います。しかし、切削工具の摩耗改善ともリンクしますが、やはり刃物や砥石の能力を発揮するためにはクーラント液が正常な状態であることが大変重要です。クーラント液が正常でなければ、クーラント液、本来の一次性能、潤滑性・切削性・洗浄性といった性能を維持できなくなる可能性があるからです。
クーラント液に微細なスラッジや砥粒などの異物が混じっていると、直接 面粗度の悪化やスクラッチキズへの原因となる可能性が高いです。
特に研削工程では砥石から出た砥粒がスクラッチキズの原因として問題に なることが多いため、スラッジや砥粒といった異物を除去することは、品 質管理上、重要なポイントになります。
また、スラッジや浮上油などの異物をそのまま放置していたら、クーラン ト液の劣化に繋がり、切削・研削に必要な潤滑性や冷却性の効果が発揮さ れなくなる可能性もでてきます。
これまでの解説の通り、クーラント液に混入したスラッジ・砥粒などの異物は できるだけ早く除去する事が重要です。
そのためには、沈殿しているスラッジや浮遊しているスラッジなど、現場の特徴にあった回収装置をうまく利用し、日常的にクーラントの清浄化とその維持ができるようになることを、おすすめします。
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